私は長年、家畜育種学という分野で生命の連鎖を研究してきましたが、その一方で、一人の投資家として市場と向き合い、また一人の歴史愛好家として過去の物語を貪り読んできました。
その三つの視点が重なったとき、一つの答えに辿り着きました。「歴史の転換点は、常にキャッシュフローの限界にある」ということです。
例えば、広大な領土を維持するためのコスト(維持費)が、そこから得られるリミテッドな収益(税収)を上回ったとき、帝国は「債務超過」に陥ります。これは現代の企業経営や個人投資と何ら変わりありません。
本書では、歴史上の名君や暴君と呼ばれた人々を、一人の「経営者」として捉え直しました。彼らがどのようにお金を回し、どこで戦略を誤ったのか。
「 歴史から学ぶ」とは、単なる教訓を得ることではなく、システムとしての興亡の理を理解することです。
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