佐賀大学農学部 応用生物科学科 動物資源開発学分野 和田研究室
豚の繁殖障害遺伝子座を発見
医学研究用としてミニ豚は多くの大学や研究機関で利用されてきました。しかし、ミニ豚の多くは繁殖能力が弱く、疾病への抵抗性が低いなどの飼育上での問題点がありました。そこで、ゲッチンゲンミニ豚と繁殖能力の高い梅山豚の交雑F2家系を作成し、全ゲノム領域にわたってDNAマーカーをタイピングし、連鎖解析を実施しました。
その結果、ゲッチンゲンミニ豚がヘテロで持っていた繁殖障害遺伝子座を発見いたしました。そして、この遺伝子座が劣性ホモである個体は着床前に発育不全で発生が止まることがわかってきました。すでに、この遺伝子座は第6染色体上の7cMの領域にマッピングされております。今後、この責任遺伝子を同定することによって、繁殖能力の高いミニ豚の生産が可能となっていくと思われます。また、ほ乳動物の初期発生や着床についての分子生物学的な研究の突破坑となることが期待されています。
"Analysis of allele segregation distortion in a swine resource family", Animal Biotechnology 10(3), 147-152, 1999. Yasue et al.
研究紹介
- 研究トピックス
- 家畜家禽における経済形質に関与する遺伝子の探索
- 家畜家禽の核内受容体遺伝子についての研究
- 家畜家禽のミトコンドリアDNAについての研究
- 脊椎動物のゲノム進化についての研究
- 家畜家禽におけるゲノム情報学
- 家畜家禽における連鎖解析
- 家畜家禽における効率的な育種改良技術の開発
- 2000年オープンキャンパス用ポスター(Powerpoint 1.6MB)
- 2001年オープンキャンパス用ポスター(Powerpoint 16.0MB)
最終更新年月日 2000年8月1日
ywada@cc.saga-u.ac.jp
Wada's Lab.