オリーブ葉給与ニワトリにおける腸管内容物の16S rRNA群集解析

烏骨鶏

オリーブ葉給与ニワトリにおける腸管内容物の16S rRNA群集解析

○猿渡亨丞, 上田真里, 梅田雅, 和田康彦
(佐大農)

【目的】 従来, ニワトリでは病気の予防や治療, 成長成績を改良するために抗生物質が用いられてきたが, 薬剤耐性菌の出現や家畜体内の残留薬物の懸念からその使用は制限されつつある. そこで, 抗ウイルス活性, 抗酸化活性, 抗腫瘍活性が確認されているオレウロペインなどを含むオリーブ葉をニワトリの飼料に添加し, その成長と腸内細菌叢の変化について検討した. 【方法】烏骨鶏の種卵を入手し, 孵化した雛を4羽ずつ基礎飼料のみのコントロール区と乾燥オリーブ葉2%添加区に分けて30日齢まで飼育した. サンプルは1日齢, 10日齢, 20日齢の糞便と, 30日齢で麻酔し放血後解剖を行って得られた回腸と盲腸の内容物を用いた. これらからDNAを抽出し16S rRNA領域を増幅するPCRを行ったのちPCR産物の網羅的シーケンシングを実施した. 得られた塩基配列をクラスタリングしNCBIに登録されている細菌の16S rRNAの塩基配列と比較して細菌の群集解析を行った. 【結果】1~30日齢の日ごとの平均体重や飼料要求率には有意差が見られなかった. 16S rRNA群集解析の結果, オリーブ葉給与区で善玉菌として知られる乳酸菌に属するPediococcus acidilacticiやEnterococcus faecium, Lactobacillus属が増加していることが10日齢糞便や回腸および盲腸内容物で確認できた. これは乳酸菌が乾燥オリーブ葉の成分を養分として増殖した可能性が考えられ, オリーブ葉を添加した場合でも基礎飼料の効果を損なうことなく, 乳酸菌の増殖を図ることができる可能性が示唆された.

2019年10月 日本暖地畜産学会 講演要旨

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