佐賀大学農学部 応用生物科学科 動物資源開発学分野 和田研究室

種畜の遺伝能力評価法

肉牛や乳牛のような大家畜では人工受精が普及しているので、種雄牛の 育種改良に貢献する度合が中小家畜に比べて非常に大きいです。それで、 種雄牛候補牛の遺伝的な能力を正確に推定することが、効率的な育種改良 にはかかせません。そのために大量のフィールドデータを集めて統計学的に 種畜の遺伝能力評価をする手法が精力的に開発されてきました。わが国 でもすでに全国規模の乳牛評価が実施されており、肉牛についても一部の 県で遺伝能力評価にもとづく選抜が行われています。和田はアニマルモデル 評価技術検討会委員などとして、これらの事業の遂行に対して指導、助言を 行っています。

解説

「乳牛評価成績における信頼度について」 ホルスタイン No.361, p.4-8, 1999.
「これからの乳牛改良の方向と牛群検定の活用」 酪農事情 53(7) 20-25. 1993.
「日本のホルスタイン改良戦略」 酪農ジャーナル 49(8) 16-19. 1996.
「アニマルモデルによる育種評価」 養牛の友 1994年7月号 p.25-27. 1994.

これまでの研究成果

BLUP法におけるモデル選択手法を開発し(Wada and Kashiwagi 1990)、 BLUP法をベイズ統計学的立場から見直して種畜評価にモデル選択 を導入しました(Wada et al. 1993)。
"Selecting Statistical Models with Information Statistics" J. Dairy Sci. 73: 3573-3582. 1990.
"Selection of Fixed Effects in Sire Evaluation Models Using Akaike's Bayesian Information Criterion" Anim. Sci. Technol. (jpn.) 64(7) 678-685. 1993.
「赤池のベイズ型情報量規準を用いた乳用種雄牛評価におけるモデル選択」 日本畜産学会報 64(4) 371-378. 1993.
「赤池のベイズ型情報量規準を用いた肉用種畜評価におけるアニマルモデルの利用方法の検討」 日本畜産学会報 65(12) 1127-1133. 1994.
「種畜評価における赤池のベイズ型情報量規準を用いたモデル選択」 家畜育種研究会報 No.3 1-28. 1994.
「アニマルモデルを用いたわが国のホルスタイン種の体型審査形質の遺伝的パラメータの推定」 畜産試験場研究報告 57 1-6. 1996.
「ホルスタイン種の種雄牛評価に及ぼす地域と種雄牛の交互作用の影響」 日本畜産学会報 62(1) 63-68. 1991.

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動物遺伝育種学 種畜の遺伝能力評価


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最終更新年月日 2004年6月4日 Wada's Lab.