乱数の基本は一様乱数で、これはある範囲の値をランダムに発生させます。 特に(0,1)区間の一様乱数はすべての乱数の基礎となるものです。
では、Excelで一様乱数を作ってみましょう。
その前に「分析ツール」を使えるようにする必要があります。
「データ」の「データ分析」の「乱数発生」を選択してください。 変数の数を1,乱数の数を100,分布を均一、パラメータを0から1までにして、 出力先をチェックして適当なカラム(たとえば$B$4など)を設定してOKボタンを押します。
すると縦に100個の(0,1)区間の乱数が作成されます。
次に正規乱数を発生させます。 正規乱数とは正規分布からのランダムなサンプルの系列のことです。 正規分布は乳量や体重などの通常の形質がとる分布のことで、農業関係ではもっとも頻繁に利用されます。 正規分布は平均と標準偏差で規定することができます。
さきほどの「乱数発生」のところで、分布を正規に、平均0、標準偏差1、出力先を隣のカラム($C$4など)に設定してOKボタンを押してください。 これで先ほどの一様乱数の隣に100個の平均0、標準偏差1の正規乱数が作成されました。
もとのシート(Sheet1)に戻って、入力範囲を正規乱数にして、もう一度ヒストグラムを作成してみましょう。 データの数が少ないので多少がたがたしていますが、山形の分布になっていることがわかります。
ゲームの場合には同じカラムで何度も違う乱数を発生させる必要がありますが、分析ツールの乱数発生では1度きりしか乱数を発生できません。
そこで、関数のrandbetweenを使用します。カラムに直接、=randbetween(1,13)と入力してください。 そしてF9キーを押すたびに値が変わり、1から13までの間の数を表示します。
これを横に5カラム作成するとトランプの数字の方のできあがりです。 組は4つですから、=randbetween(1,4)としましょう。
これでもいいのですが、1はハートというように頭の中で読み替える必要があります。
そこで、MIDB関数を使ってハートなどの絵文字を表示するようにします。
=MIDB("????",(randbetween(1,4)-1)*2+1,2)と入力しましょう。
この関数は????という文字列の中から乱数によって1,3,5,7バイト目から2バイトを表示するものです。
余力のある人はAJQKも表示できるようにしてみましょう。